健康寿命&平和寿命は二足歩行&肉食・雑食がキー・・4
三大文明を発展させた地域のうちで中国地域は今日も中華思想を持って大国として君臨しています。
稲作、絹、鉄器、紙、印刷術、火薬の現代に及ぶ文明的な発見です。
近隣地域の朝鮮、わが国は文化的にも大きな影響を受けました。
しかし、残念なことにわが国独自の文明的貢献は行っていません。
クリストファー・ロイド著(野中香方子訳)「137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史」に取り上げられているのは、東アジアでの紙と印刷術についてのパートでです。
朝鮮には604年、わが国には610年に紙は伝わったようです。
当時のわが国は大和朝廷が出現して中国の律令制にならって治めようとしていた時代。
古事記、日本書紀という創造神話が紙に書かれました。
その後のわが国の神話と歴史的事実との混同の始まりとなった書物です。
今日にあっても我が国の“歴史”となって神話の影響が残っています。
それ故に、国家体系として天皇の称号を何時、だれが始めたかを多くの日本人たちに教えないから知らないのが現実です。
古事記、日本書紀はクリストファーが言うように、シャーマニズムの色合いの濃い古代神道により、太陽を神格化した天照大神を朝廷の起源と見なしました。
飛鳥時代には唐にならって大宝律令(701年)の条文が紙に書かれていなす。
天から求められる皇位として天皇の称号を唱えて天下布武を発したのは天武天皇でした。
初めて公私の区別をした大極殿を築き飛鳥浄御原宮を築き、浄御原令を整えて公的な天皇位につこうとしたのですが、残念ながら正式に発布できる前に亡くなりました。
飛鳥浄御原宮を発展させて藤原京を築いて永続的な都を築こうとしましたが志を遂げることなくなくなりました。
飛鳥の甘樫の丘からいずれの宮跡も香久山を窺いながら夢の跡を見ることができます。
天皇制の発祥の地でその北は平城京を窺うことになります。
中国、韓国からの多くの渡来人、帰化人の協力を得て発展した時代です。
平安京の桓武天皇は帰化人の母親ですから如何に律令制、遣隋使・遣唐使の使者役、宮殿や街づくり、医療、産業界の発展に大きな役割を果たしたかがわかります。
天武天皇は国つくりに独自の創生を行っています。
天皇位に即位時の践祚大嘗祭は毎年の新嘗祭とともに天武天皇以来、今日に続いています。
伊勢神宮も天武天皇由来です。
仏教を重んじて肉食禁止令も出しました。
今日に及ぶ米食中心、肉食悪者の源流ともなっています。
卑弥呼時代の肉食も含む自由な食肉は制限されることが始まったのです。
同じ仏教国であった中国や朝鮮は肉食自由でした。
その後の穢れの思想の源流にもなっています。
骨格筋の差が、オリンピックやゴルフで炭水化物依存による体力なしを感じさせる理由だと思います。
天智時代には白村紅の戦いに敗れ、わが国の抜本的な体制整備、構造改革の必要に迫られていました。
兄の天智から後継者となるように言われたのですが、辞退して自ら出家して吉野にこもりましたが、後継に立った大友皇子(明治4年に39代天皇の称号が与えられた)と壬申の乱を征して自称・天武天皇となったのです。
わざわざ全体性を戦で壊して、天皇の称号を設けて天下布武のための戦略が働いていたのでしょうか。
今日の天皇制の基本は天武天皇によってはじめられたと言えます。
志半ばで亡くなった天武天皇の意思は皇后が引き継ぎ持統天皇として藤原京を完成させ、唐の女帝・則天武后に倭の国から日本の国を認めさせたのです。
当時で言えば、倭の国から日本国の称号が国際的承認を得たことになります。
つまり、日本国の始まりです(このことから現代も国名が変わることがあり、国名は不変ではない)。
飛鳥の地に天武天皇と持統天皇は天武・持統合葬陵として珍しい「八角墳」となっています。
大化の改新時の女帝・斉明天皇(皇極天皇と重祚)の真の陵たる牽牛子塚古墳ともども飛鳥に眠っています。
わが国のオフィシャルな天皇は持統天皇で女帝だということです。
女帝・推古天皇、皇極ー斉明天皇、持統天皇と大和朝廷誕生の歴史的役割は女帝が果たしたとわかります。
私は、シャーマニズムが好きで八百万の価値観をもつ神社や寺を訪れて、健康長寿のお守りを集めています。
奈良・飛鳥、京都、鎌倉、伊勢、岐阜、愛知の神社仏寺などを訪れては手に入れるのです。家の璧に神棚をかかげ、シャレコウベとともにお守りを掲げて天空のエネルギーを日常茶飯に求めているのです。
銀河系のエネルギーを越えて、138億年の宇宙の75%を占めるダークエネルギー、ダーク物質の力を取り込みたいと願っているからです。
私は、前述のクリストファー・ロイドの本を読んでいて、わが国の文明的な貢献が記されていないのが残念でたまりません。
しかし、私は、わが国・日本の憲法の前文、19条は人類の文明的な貢献だと思います。
非戦・武力の否定は文明的な人類史となります。
クリストファーはわが国の憲法は取り上げていませんが、マハトマ・ガンジーは取り上げ、無抵抗・非暴力によって当時の大英帝国からの独立を果たしましたが、まさに、現代に求められている文明的な価値観だと考えます。
非戦・非暴力が今日でも非現実的な平和への道ではないことの歴史的事実だと私は思います。
むしろ、無人ロケット、核兵器、細菌、毒ガスなどの地球破壊的な戦力やテロが蔓延する現代の方が武力に依存する危険が増していると思います。
クリストファー・ロイドの本では、「仏教が生んだインドの文明」の章が設けられており、“人間は自然と調和して生きていける、ということを再発見した文明が、そのメッセージを伝え始めた”としています。
インドによる文明的貢献たるヒンズー教の自然への崇拝、平和思想は、仏教の成立と平和な文明の発展につながりました。
三大宗教のうちで、唯一の多様な価値観を容認する宗教として、一神教のキリスト教、イスラム教とともに世界的に広まっています。
インドを訪れ、インド文化を深く理解した岡倉天心は、アメリカで著した「Book of the Tea」(茶の本)で、わが国が日清・日露と武力による戦いを始めたら文明国というならば、喜んで平和な文芸にしたる野蛮国に甘んじよう」との趣旨を宣言しています。
キリスト教徒である内村鑑三も、非戦の思想によって、戦争による正義を否定しています。
「月光仮面」に始まり、現在では、「アンパンマン」のやなせたかしはバイキンマンとの共存を、尾田雄一郎による「ONEPICE・ワンピース」で青キジやゾロに「立場によって逆転しない正義」と言わせて、両者は文明的な殺戮の否定をしています。
麦わら一味がダウンはさせても殺さない理由です。
世界中の子供や大人も親しむアニメで、暴力・戦いの文明的な否定をしています。
また、「宇宙戦艦ヤマト」でも、戦争による正義はないと言っているシーンがあります。
太平洋戦争時にアメリカの強制収容所に入れられた日系人による手作りの品(The Art of Gaman;2010年、スミソニアン美術館、尊厳の芸術展;2012年、東京芸術大学美術館)を観ると逆境、苦悩の中で示した日本人の心の優しさ、豊かさが伝わってきます。
「生きることをあきらめない他人に手を差し延べるやさしさ」があふれ出ており、私が日本人であることを初めて誇らしく思いました。
権力者の都合で始められる愚かで無残な戦争は、実戦を経験した浜田知明の銅版画作品「取引」に象徴されていると思います。
勇ましいことを唱えるより、人類共存に努める国になれば、人類史上最高位の文明的貢献の1ページとなります。
クリストファー・ロイドのような本で、わが国の文明的な貢献と認められるのは憲法の前文、十九条にあります。
英米仏が基本的人権として自由と平等、言論の自由で文明国と言われています。
しかし、武力・戦争の否定はおらず、戦勝国として“正義の国”となっています。
インド・中国・朝鮮と日本で非暴力・非戦の宣言をして、インド・中国の古代の文明に続こうではありませんか。
英米仏を越える文明地域を築くのです。
シャーマニズムの国、日本がリードすべき責任・義務があるのです。
話題は散漫とはなりましたが、多様な価値観と平和思想を育む「立場によって逆転しない正義」を求める国としてあらゆる殺戮を否定した平和宣言をする文明的貢献をすべき時代だと言いたいのです。
私は、核の戦力などの大量破壊戦力を持ってもわが国の庶民の生命、安全すら守れる時代ではないと思うからです。
尊厳ある平和主義は人類の平和寿命と健康寿命のキーとなります。
参考資料
1)クリストファー・ロイド著(野中香方子訳)「137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史」文芸春秋、2012年
2)クリストファー・ロイド著(野中香方子訳)「137億年の物語 ビジュアル大年表」文芸春秋、2013年
3)リチャード・ランダム著(依田卓巳訳)火の賜物ー人は料理で進化した」NTT出版、2010年
「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(山中直樹著、アマゾン、Dr.BEAUT・ソフィーリッチなどのネットで販売中。 Kindleの電子書籍としても販売しています)
私が著した本「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」に続いて、私の近著で「ワンピース」のシーンやキャラクターがしばし出 てくる「Dr.ビュート流健康寿命&平和寿命を延ばすガイド本」が、Dr.BEAUT・ソフィーリッチやアマゾンのネット書籍販売とKindle電子版として出版、発売しています。
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健康寿命&平和寿命を理解、実践するための、百科事典としても実践法としても末永く座右の書、電子版本とあります。