臨床喫茶学・;ケガレ・ケ・ハレの生活律で健康で文化的な生活を!・・8

もう一つの健康情報・・ビールに心血管リスク低下効果あり!


 赤ワインはフレンチ パラドックスで有名であり、心血管リスクを予防する効果があると知られています。

 しかし、ビールにも心血管リスクの予防効果があるとの研究が報告されました(Giovanni Paolo 2世ら、Eur. J. Epidemiol.オンライン版)。

 既に発表されているアルコール摂取量と心血管リスクが有るか無いかの増減を検討した論文からのデータを解析した(メタ解析)結果です。

 その結果は、ワインとビールには心血管の予防効果は認められたのですが、蒸留酒ウイスキーや焼酎は蒸留酒)には無かったとあります。

 ワインとビールとどちらに強い予防効果があるかについては、適量を飲むことが重要であり、どちらが優れた効果を持っているかは重要ではないようです。

 
 少量から中等量のアルコール量であれば、ビールとワインとでは優劣は無いようです。

 一日に25グラム以下のアルコール量に当たるビール、ワインを飲料した場合が、最も有効な心血管リスク予防効果ありとあります。

 25グラム/1日のアルコール量であれば、ビールでは33%、ワインでは32%の心血管危険の低減が認めらるとのことです。

 既に、2012・2月16日:「臨床喫茶学・:ケガレ・ケ・ハレの生活律で健康で文化的な生活を!・・17 もう一つの健康情報・・日本人は飲酒に強い!?」で取上げましたが、WHO(世界保健機構)によるアルコールの有害摂取量基準は男性24グラム/1日以下、女性12グラム/1日以下を適量推奨量としていますが、日本は、男性46グラム/1日、女性23グラム/1日以下が推奨量となっています。

 今回のビール、ワインによる心血管リスクの予防効果については、WHO基準に従った方が良いと言えそうです。

 我が国でのビール、ワイン、焼酎などの蒸留酒の飲酒と心血管イベントの予防効果についても国際的評価にたえられるような効果が判定できる調査・試験による検討が求められています。

 それまでは、取りあえずは、WHOによる国際基準に従っておいたほうが良いと思います。

 我が国の基準は、例えば、メタボリック症候群や糖尿病基準などのように、トドノツマリは次第に国際基準に近づいた変更がなされていくことが多いからです。

 我が国では、こうした予防効果についての調査研究法は、多分に恣意性が入る調査が行われる傾向があるからです。

 原子力発電所のような危険なことでも安全“神話”がまかり通る民政産官学による構造的な問題がある国家や社会体質があることからも理解できると思います。


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