臨床喫茶学・;ケガレ・ケ・ハレの生活律で健康で文化的な生活を!・・7

もう一つの健康情報・・日本人は飲酒に強い!?

 日本と世界保健機構(WHO)での飲酒によるアルコール量と死亡率、健康被害、つまり、有害摂取量基準には違いがあります。

 我が国でのエタノール換算グラム飲酒量の適量は、男性では46グラム/日 未満、女性では23グラム/日 未満となっています。


 しかし、国際基準としての世界保健機構(WHO)は、エタノール換算グラム飲酒量は、男性は24グラム/日以下、女性は12グラム/日以下が推奨となっています。

 つまり、日本が推奨する半分以下が良いとしているのです。


 日本の非飲酒群と比べた調査で、飲酒と死亡の危険が増すのは男女それぞれ以下の如くでした。

 調査対象としたのは合計で30万9,082人。

 男性では、総死亡、ガン、心疾患、脳血管性疾患による死亡は、1日46グラム以上の飲酒量(アルコール量換算として)で増加となりました。

 女性では、総死亡、過去に飲酒したが現在非飲酒や早期死亡を除いた人達などでも増加が見られる。

 1日23グラム以上の飲酒量で増加となるのです。

 しかし、女性の死亡原因との関係では1%未満に過ぎないことから、あまり飲酒による死亡リスクは高くないといえます。


 今回、WHOは、M.Schutzeらの論文(BMJ,Published online 2011Aplril7;Alcohl attributable burden of incidence of cancer in eight European countries based on results from prospective cohort study)を基に過剰飲酒の注意を喚起したのです。

 調査対象となった西欧の国・八カ国は、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、ギリシャデンマークでした。

 調査対象とした人は36万3,988人。

 アルコールが関連するガンの上昇は、男性32%、女性5%です。

 アルコールによる発ガンが増すのは、上部気道消化器ガン(食道・胃、咽頭喉頭ガンなど);男性44%、女性25%と最も上昇危険が高い。

 肝ガン;男性33%、女性18%上昇。

 大腸ガン;男性17%、女性4%の上昇。

 乳ガン;5%の上昇。


 世界で、アルコール有害摂取が関連する年間死亡数は250万人で、全ての死亡件数の4%を占め、男性では6.2%、女性では1.1%を占めています。

 アルコールの有害摂取が理由となるのは、外傷、ガン、心血管病、肝硬変などが多いのです。


 さて、皆さんは、日本基準、WHO基準のどちらを選びますか!


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