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もう一つの健康情報・・ビタミン類やミネラル類のサプリメントは高齢女性の死亡危険が増すを用心!!
38、772人の高齢女性(平均年齢61.6歳)を対象にしたサプリメントの死亡率の増減が検討されました。
ブックリ、驚きの結果で、馴染みの深いサプリメントといっても、ビタミン類やミネラル類のようなものまで、服用次第で死亡の危険をますのだと言うことです。
調査対象としたサプリメントは、マルチビタミン、ビタミン類の内ではB6、葉酸、ミネラル類では鉄(Fe)、マグネシュウム(Mg)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、カルシュウム(Ca)を摂取した場合の死亡率の増減が検討されました。
論文は、ガンなどの疫学的な検討をすることで良く知られるアメリカのアイオワ大学のグループにより発表された論文からの紹介です。
その論文は、Dietary Supplements and Mortality Rate in Older Women・ The Iowa Women's Health Study, By J. Mrsu, et al, Arch. Intern.Med.,171,1633〜1634,2011からです。
平均年齢61.8歳の女性38,772人を対象にして、追跡期間は1986年から2008年までの22年間の成績です。
その間に亡くなった人は15、594人で、死亡率は40.2%でした。
その間のそれぞれのサプリメント服用者と非服用者を比較した死亡率危険の増減%の結果は以下の如くです。
服用サプリメント 死亡の危険増加%;危険が増した場合+、減少−
マルチビタミン +2.4
ビタミンB6 +4.1
葉酸 +5.9
鉄 +3.9
マグネシュウム +3.6
亜鉛 +3.0
銅 +18.0
カルシュウム −3.8
鉄については、服用量の増加にともなって、つまり、服用量依存性が強い死亡危険が増加するとの結果が得られています。
逆に、カルシュウムの服用は死亡の危険は減らすとの結果だったのです。
以上より、まとめますと次のようにいえます。
・ 広く服用されているマルチビタミン、ビタミンB6, 葉酸、ミネラルでは、鉄の服用は死亡率の増加と強い関係がある。
・ 取り分け、最も用心すべきなのは、鉄で、鉄欠乏性貧血などのように摂取する必要性があるかどうかを考慮する必要が高いミネラルである。
・ 加えて、カルシュウム以外のミネラル類の結果は、通常の食事が食べられている高齢女性では人では、胃などの手術を受けたりしたなどの何らかの理由がなければ服用しないが良さそう。
過って大流行だったベーターカロチンが、アメリカの医者を対象にして、タバコによる肺ガン予防になると服用したら、逆に、肺ガン発生を促進したとの結果が早々に得られて、急遽、その服用研究が禁止されたとの事実を思い出しました。
アメリカは、広く公表、警告したのですが、我が国では、業者がベーターカロリン、ベーターカロチンと宣伝するのを止めてキャチコピー的話題から消えてしまいまいした。
つまりは、サプリメント、サプリメントと安易な服用は注意、注意!
四季折々の食材を料理しながら食文化を楽しむが肝腎と心得た方が良いと言えそうです。
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