『臨床喫茶学クリニック』・・ケガレ・ケ・ハレの生活律喫茶・茶の湯・・5
Λ(ラムダ)喫茶・茶の湯・・3・・神仙・仙薬による無縁社会のケガレ・ケ・ハレの生活律
ワタシ流日本社会の喫茶・茶の湯誌・・3・・無縁の「ダークエネルギー」が中世喫茶・茶の湯を勃興!
本年のノーベル物理学賞は宇宙が加速しながら膨張しているとの発見に貢献した三人の人たちに決まりました。
重力に逆らって宇宙を広げる何らかの未知の力・ダークエネルギーがあり、宇宙全体の73%に及び、23%が今だ未知の重力を持つダーク物質があると想定されています。
そして、人間や星などと言った物資は、4%に過ぎないとされているのです。
つまりは、宇宙はダークエネルギー、ダーク物質で占められている未知のパワーだと言うことです。
人類の存在は天文学的に言えば、取るに足らない程の極めて微少な存在に過ぎないと判ります。
日本社会にあって、中世無縁社会は、既に取上げましたように1070年に始まり、信長、秀吉、家康による中央集権力によって統制されるまでの天文学的に言って認識することが出来ないほどの一瞬の時間とパワーに過ぎませんが、超新星が爆発したように明るく輝いて、我が国が最も躍動して日本風文化を誕生させた時代となりました。
私は、その中世無縁社会に発揮されたエネルギーは「ダークエネルギー」だと名づけています。
そして、今日では、再び、無縁社会による「ダークエネルギー」の躍動が始まっていると思えるのです。
東日本大震災・東電福島第一原発が私たち一人一人の日常茶飯のみならず、国の内外の人間世界のみならず自然界をも揺さぶり、無縁の「ダークエネルギー」により復興せんとの努力がなされています。
ユーロ圏でのギリシャに端を発する財政・金融危機は、日本社会の経済をもゆすぶっています。
無縁の「ダークエネルギー」は、先進国・アメリカのみならず世界の金融資本が躍動するウォール街に及んで、無縁のソーシャルネット、ウエブパワーによる貧困・格差社会を是正すべきとの要求を開始し、各地に飛び火しています。
バーチャルマネーが暗躍する金融・資本主義経済の諸矛盾問題が蓄積しており、無縁の「ダークエネルギー」が爆発する可能性が超大国、先進国と言えども起こし得るパワーを持ったのです。
昨年末にチュニジアに始まった「アラブの春」は、無縁のソーシャルネットやウエブの「ダークエネルギー」によって、従来のような革命的な武力衝突をすることなく強権的専制勢力を転換してエジプトにまで波及しました。
「ダークエネルギー」の波動はリビヤ、シリヤなどを揺さぶって暴力的なパワーともなっています。
パレスチナ政権は、イスラエル、アメリカ依存による問題解決に限界を認識したのか、国連に加盟することを望んで提訴しました。
国際社会の問題も、無縁の国々のソーシャルネットやウエブを介したパワーが「ダークエネルギー」による超新星爆発を誘発するような世界的な社会変革を引き起こすパワーを産むのです。
我が国・日本社会も、外交的、政治的、経済的、社会的、精神・心理的にも諸矛盾がマグマの如く蓄積しており、無縁のソーシャルネット・ウエブの「ダークエネルギー」による爆発が起こりかねないエネルギーはたまってきているように思えてなりません。
こうした現代の無縁の「ダークエネルギー」の蓄積と爆発は、日本社会の中世無縁社会がどのように発露して超新星誕生となって躍動したかを喫茶・茶の湯を中心にさかのぼってみます。
中世社会では、施茶、門前の茶、一服一銭、立売茶、四種十服勝負に代表されるような闘茶、茶寄合、雲脚茶会、桶茶、茶くらい、淋汗茶湯などが伝わっており、喫茶・茶の湯は、禁中の茶、寺院の茶、大名の茶、士庶の茶、農民・下人の茶などと言っても、既に茶は身分の上下を問わず、茶園の広まりとともに飲まれていたと判ります。
15世紀後半の茶の湯揺籃期前までは、上は公家・貴族、下は郷民男女・賤民のみならず、僧俗まで加わった集団的な狂躁で、豪華な風流や念仏踊りなどの芸能性も豊かな遊侠歓楽の対象としての茶寄り合いが盛んに展開されたのです。
村田珠光の一番弟子で、有名な侘び茶の心の始まりとされる「心の文」の手紙を送った古市澄胤は興福寺や春日神社の寺奴・神奴の子孫から台頭して南都諸郷以下、緒寺社領の警察権の権限を持つほどの南都一帯を実質的に支配するほどの成り上がり者だったのです。
また、武野紹鷗は、武田氏と近い子孫だと伝わりますが、皮屋の大問屋でしたが、当時は皮革の業はこの頃では身分の低い業であり、商工業者も社会的地位は低かったのです。
武野紹鷗と同じく堺の舳松町商人で利休の師であった茶人・北向道陳も皮屋を業とした富豪だったのです。
千宗易・利休は、和泉佐野の塩魚座を支配していた網曵御厨供御人、春日社神人の子孫とも言われています。
如何に喫茶・茶の湯が、無縁社会由来の人達が「ダークエネルギー」による超新星誕生的な躍動によって進展したかが判ると思います。
「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(山中直樹著、アマゾン、Dr.BEAUT・ソフィーリッチなどのネットで販売中。 アップルのアップストア(App Store)の電子書籍としても販売しています)