喫茶と健康で文化的な生活への道;:「臨床喫茶学」のための「信天翁喫茶」・・8

Dr.BEAUT(Dr.ビュート)流ダイエット法;低コレステロールは危険・・8


「淡食麁茶の今日的な意味・・健全な身体に健全な精神が宿る生活実践力を得るために

 「臨床喫茶学・・お互いが平和で心豊かになり健康で文化的な実践生活を学ぶ」

 信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(山中直樹著、アマゾン、Dr.BEAUT・ソフィーリッチなどのネットで販売中。アップルのアップストア(App Store)の電子書籍としても販売している)


 「まとめ;死亡の増減と総コレステロール値」

 コレステロール値の増減とすべての病気を含めた死亡率の順位を既に紹介しましたM−Aの示してきた結果で示します。

 つまり、年齢、最高血圧、HDL-コレステロール、禁煙の有無、飲酒、BMI(体格指数)による影響がでないように補正が行なわれているグループですので、コレステロール値の高低による死亡率の差がハッキリする結果が得られるからです。

 加えて、次のような条件での総死亡率とコレステロールとの関係を死亡率の高さの順位を示します。

 ・ 肝臓病で死亡した人は除いた死亡率とコレステロール値との関係の順位結果の比較。

 ・ 5年以内に死亡した人は除いた場合の結果の順位比較。

 ・ ガン、脳卒中心筋梗塞の前歴のある人は除いた場合の順位比較。 


 データは他の死亡に関連しそうな原因や条件を除いた一番、コレステロールの影響を浮き彫りにした結果を示すことになります。

 つまり普通の人たちが念頭に置いて注意して心がけるが良い、コレステロール値の高低と死亡率の増減関係を示すものです
 今回も、コレステロール値についても前回と同様で、G1;160mg/dl未満群、G2;160〜200mg/dl未満群、G3;200~240mg/dl未満群、G4;240mg/dl以上群を示します。


  コレステロール値の高低と総死亡率順位(肝疾患死亡を除いた場合との比較) 

           死亡率高さ順位とコレステロール値(G1〜4参照)
             男性                   女性
               1   2   3   4        1   2   3    4
 総死亡率       G1  G4  G3  G2       G1  G2  G3,G4 

ー肝臓死       G1  G4  G3  G2       G1  G2  G4   G3 




  5年以内の死亡を除いたコレステロール値の高低と死亡率順位(肝疾患死亡を除いた場合との比較) 

         死亡率高さ順位とコレステロール値(G1〜4参照)
           男性                   女性
           1    2    3    4       1    2    3    4

 総死亡率   G1   G4   G3   G2      G1   G4   G3   G2

 −肝臓死   G4   G1   G2   G3      G1   G2   G4   G3


 
  ガン、脳卒中心筋梗塞の前歴のある人は除いた場合の総死亡率順位(肝疾患死亡を除いた場合との比較)

           死亡率高さ順位とコレステロール値(G1〜G4参照)

            男性                  女性
           1    2    3    4        1    2    3    4

 総死亡率   G1   G4   G3    G2      G1   G2   G3   G4

 −肝臓死   G4   G1   G3    G2      G1   G2   G3   G4  


 まとめ

1) 総死亡率の高さとコレステロール

  男性;G1(コレステロール値160mg/dl未満)で総死亡率は肝臓病死を含んでも除いても一番高いと判ります。

     二番目に死亡率の高いのが、G4(コレステロール値240mg/dl以上)です。

     既に死亡の危険性について紹介しましたように、G1とG4でそれ程の差はありませんので、男性ではコレステロールのは、低すぎず、高すぎずが安全と言えます。

  
  女性;肝臓病死とは関係なく、男性と同様に、G1で一番、死亡率は低くなります。

     逆に、一番死亡率が低くなるのは、コレステロールが一番高いグループのG4です。

     しかも、死亡の危険率を示す値でも、G1では、1.42、肝臓病死者を除いた場合では、1.40であるのに対して、高コレステロールグループのG4では、それぞれ、0.93,0.92です。

     つまり、女性では、明らかに低コレステロールが危険で、高コレステロールが死亡率の低下となるのです。

  すべての病気を含めた死亡の危険が増すのは、女性では、明らかに低コレステロールなのです。

  しかし、男性は、低すぎず、高すぎずに注意です。

2) 五年以内の死亡者を除いた場合の死亡率の高さとコレステロール

  男性; 総死亡率では、一番高いのがG1グループ、二番目がG4グループであり、両グループで、それ程、死亡率には差がありません。

      それ故に、肝臓病死者を除いた場合は、一番がG4グループとなりG1グループと入れ替わっています。

     一方の一番死亡率が低くなるコレステロール域は、G2(160〜200mg/dl)ですが、女性ほど顕著な差では在りません。

  女性; G1で肝臓病の有無にかかわらず、死亡率が低くなります。

      G3で死亡率は一番高くなりますが、死亡率三位のG4グループとはほとんど差は無しです。

  五年以内の死亡者を除いた死亡率で在っても、女性では低コレステロールのG1グループが一番危険となります。

  男性では、コレステロール値は、上述1)の如く、低すぎず、高すぎずに注意です。


3) ガン、脳卒中心筋梗塞の前歴がある人を除いた場合の死亡の危険とコレステロール

  このグループでの検討は、既に、ガン、脳卒中心筋梗塞の前歴のある人たちは除いた結果となっていますから、より、コレステロールと死亡の危険性との因果関係がハッキリする結果となります。

 男性; 上述の1)、2)と同様の傾向を示しており、死亡率の高い一位が低コレステロールG1グループであり、高コレステロールグループG4で二位ですが、死亡率の差はそれ程ありません。

 女性; 女性にあっても、上述の1)、2)の結果と同様の結果であり、低コレステロールグループG1で死亡率は高く、高ロレステロールグループG4で死亡率は一番低くなります。


 以上のまとめより、コレステロールと死亡率との関係は、男性ではコレステロール値は女性ほどの明らかな差はあるとは言えませんが低すぎ、高すぎにはご用心、女性では、低コレステロールが死亡率を高くする危険が高く、高コレステロールが安全のようです。

 しかし、家族性高コレステロール血症のような著しく高値などの場合は要注意です。

 つまりは、女性はコレステロールを下げることことに努力して、薬を飲んだり、コレステロールを下げたり、コレステロールを低下したような食品やサプリメントに群がるのは、あまり、賢いとは言えないとなります。

 むしろ、「低コレステロールに注意せよ」なのです。

 一方、男性では、コレステロール値は、ホドホドの中庸に心がければ、あまり、気にしなくても良さそうです。