「臨床喫茶学」のための「信天翁(シンテンオウ)喫茶」・・52

Dr.BEAUT(Dr.ビュート)流ダイエット法と評価の高いダイエット法との比較;アトキンス、オーニッシュ、ゾーン、ラーン、地中海、低脂肪食・・15・・ダイエット法と必要カロリー(エネルギー)、栄養素摂取の決め方を学ぶ・3・身体活動エネルギー・・1


「淡食麁茶」の今日的な意味・・45・健全な身体に健全な精神が宿る生活実践力を得るために・34・・

 「臨床喫茶学」・・お互いが平和で心豊かになり健康で文化的な実践生活を学ぶ・・52

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 身体活動レベルとエネルギー必要量 

 前回は、基礎代謝量を話題としましたが、基礎代謝量では、年齢、体重や体格によってかわるように、人がそれぞれ一日に実際に必要とするエネルギー量は、身体活動レベルによって変わってきます

 つまり、激しい運動をする人と坐ってばかりの一日を過す人では違ってくると言うことです。

 筋骨質の人がシッカリ運動する場合と骨皮スジエモンの人とでは一日に必要とするエネルギー量が変わるのは当然だと理解できます。

 それ故に、人が一日に必要とする推定されるエネルギー必要量は基礎代謝量と身体活動レベルの影響を受けることになると判ります。

 身体活動レベルと推定エネルギー必要量の計算方法は以下のようになります。

  身体活動レベル=1日当たりの総エネルギー消費量÷1日当たりの基礎代謝

  推定エネルギー必要量=基礎代謝量X身体活動レベル 


 『日本人の食事摂取基準 2010年版』(厚生省「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書)から、成人での身体活動レベルを測定して、身体活動レベル別のランク範囲を三段階に分けて示しています。

 ・ 成人・男性での身体活動レベルと代表値は以下の如くです。

 年齢40歳の男性の身体活動レベルでの代表値を示します。

 身体活動レベル1; 低いレベルの身体活動ベルグループで、身体活動レベルの代表値を1.50.

 身体活動レベル2; 普通レベルの身体活動ベルグループで、身体活動レベルの代表値を1.75.

 身体活動レベル3; 高いレベルの身体活動ベルグループで、身体活動レベルの代表値を2.00.


 ・ 乳幼児や幼児での必要とする推定エネルギー必要量は成人での基礎代謝量X身体活動レベルに加えて、成長するためのエネルギーが必要となります。

 それ故に、成長のためのエネルギーをエネルギー蓄積量としますと乳幼児・幼児の一日に必要な推定エネルギー必要量は、次のような計算式となります。

 推定エネルギー必要量=基礎代謝量X身体活動レベル+エネルギー蓄積量

 ・ 妊婦や授乳婦でも付加量が必要となります。

   妊婦では、妊婦のエネルギー付加量、授乳婦では、授乳婦のエネルギー付加量を追加した推定エネルギー必要量となります。

   妊婦や授乳者がダイエットをする場合は、胎児や乳幼児への影響をよく考えなければならないのです。

   最近、誤ったダイエットによる問題が起こっている理由です。

 ・ 高齢者・・健康で自立した7平均年齢0〜75歳の男女では、身体活動レベルの代表値は1.70としています。

  比較的健康で自由な生活をしている人を対象とした身体活動レベル値を示しています。

  寝たり、坐ったりの活動レベルの低い人の身体活動レベルの代表値はモット低い値だと予想されます。

 また、80歳以上のサラナル高齢者の身体活動レベルの代表値も低いと想定されますが、今だ、十分データと言えるような検討がなされていません。


年齢階級別に見た身体活動レベル(男女共通)

  年齢(歳)              身体活動レベル
         レベル1(低い)  レベル2(普通)  レベル3(高い)

  1〜 2      ―         1.35        ― 

  3〜 5      ―         1.45        ―

  6〜 7     1.35       1.55       1.75

  8〜 9     1.40       1.60       1.80 

 10〜11    1.45      1.65      1.85

 12〜14    1.45      1.65      1.85

 15〜17    1.55      1.75      1.95

 18〜29    1.50      1.75      2.00

 30〜49    1.50      1.75      2.00

 50〜69    1.50      1.75      2.00

  70以上     1.45       1.70       1.95 


 10以上69歳までの男女は身体活動レベルが他の年齢に比して高いとなります。

 つまり、エネルギー必要量が高いということです。