「臨床喫茶学」のための「信天翁(シンテンオウ)喫茶」・・35
「臨床喫茶学」・・お互いが平和で心豊かになり健康で文化的な実践生活法を学ぶ・・35
「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(山中直樹著、アマゾン、Dr.BEAUT・ソフィーリッチなどでネット販売中)
「淡食麁茶」の今日的意味・・30・健全な身体に健全な精神が宿る生活実践力を得るために・20・・動脈硬化を予知する因子・・血中インスリン & 血糖・2・糖尿病者
今回は、既に紹介したI.Shaiらによるアトキンス式低炭水化物ダイエット法、地中海式ダイエット法、低脂肪食ダイエット法での血中インスリン、血糖への影響を検討します。
糖尿病の人たちのグループと正常の人たちのグループとを分けて検討されています。
まずは、糖尿病患者グループ対象での結果を取り上げます。
−は低下を、+は増加を意味します。
糖尿病患者での
ダイエット法による血中インスリン & 血糖値の増減
血中インスリン 血糖値
ダイエット法 24ヶ月後 24ヵ月後
アトキンス法 −2.2 +1.2
地中海法 −4.0 −32.8
低脂肪食法 −1.5 +12.1
血中インスリン改善順位
地中海法>アトキンス法>低脂肪食法
血中インスリン値への改善は、地中海法が優れた改善をしたと判ります。
血糖値順位
地中海法>アトキンス法>低脂肪食法
血糖値については、地中海法では、−32.8と改善が著しい結果でした。
アトキンス法では、+1.2で、ほとんど影響なしですが、低脂肪食法では、+12.1と明らかな血糖値上昇との結果となっています。
糖尿病患者を対象としたダイエット法による結果では、地中海式ダイエット法が一番優れていると判ります。
次は、アトキンス法が続きますが、インスリン感受性は改善するも、血糖値には影響無しと言えます。
しかし、低脂肪食法では、血糖値が+12.1と悪化傾向を示す結果でした。
低脂肪食法では、炭水化物を食べる量が増加することによると考えられます。
以上より、今回の糖尿病患者を対象にした結果では地中海法によるダイエットが一番良いとなります。
地中海式ダイエット法は、脂肪から35%のカロリーを摂取するのですが、一日にオリーブ油を30〜45グラムと一握りのナッツ類(五種類から七種類のナッツを20グラムを限度に食べる)を基本とします。
但し、女性は、一日総カロリー;1500キロカロリー、男子は1800キロカロリーの制限があります。
低炭水化物ダイエット法でも地中海法と同様のカロリー制限がありますが、アトキンス法ではカロリー制限はありません。