「臨床喫茶学」のための「信天翁(シンテンオウ)喫茶」・・24

 「臨床喫茶学」・・お互いが平和で心豊かになり健康で文化的な生活実践法を学ぶ・・24

 「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(山中直樹著、アマゾン、Dr.BEAUT・ソフィーリッチなどのネットで販売中)


 「淡食麁茶」の今日的意味・・19・健全な身体に健全な精神が宿る生活実践力を養う知識を得るために・9・・グリセミック負荷を上げないは肥満予防と動脈硬化予防となる・2

 今回は、グリセミック負荷が高いと何故に動脈硬化性の血管障害を誘発するかを話題とします。

 砂糖、米、小麦のようにグリセミック指数の高い食材を沢山食べてグリセミック負荷が高くなると血糖値上昇となるのですが、グルコース、フルクトースなどの多くの還元糖が血中で上昇することを意味するのです。

 その還元糖が動脈硬化誘発の諸悪の根源になるから問題なのです。

 還元糖はグルコースなどの単糖類のみならず、ラクトース、マルトースなどのマルトース型のニ糖類、オリゴ糖などもあります。

 還元糖は、適当な酸化剤があると酸化されて反応性に富んだアルデヒド基やケトン基を持つようになります

 そして、メイラード反応と言われる血管内や生体内でにある蛋白質中の塩基性アミノ酸側鎖のアミン基と反応して架橋してしまうのです。

 つまり、糖が酸化されて蛋白質と結合して、蛋白質の性質を変えてしますために蛋白質本来の役割を果たせなくなると同時に、血管壁も弾力性を失ったり、食細胞が除いて修復しようと食べるようになってしまうのです。

 その結果として、血管壁は障害を受けて動脈硬化性の血管を引き起こす原因となります。

 メイラード反応によって、還元糖と蛋白質、ペプチド、アミノ酸などのアミノ化合物は褐色色の物質が造られます。

 高齢化や日焼けなどによって、顔や皮膚がシミ、ソバカスなどのような沈着する色素が出来るのもメイラード反応が関係しているのです。

 また、食品の加工や貯蔵によっても発生しますから、色が変わったりする原因となります。


 最近、血中の悪玉コレステロールと言われるLDLコレステロールは高い方が長寿となると話題になっていますが、ただ単にLDLコレステロールと言ってもいろいろあるのです。

 本当に悪いのは酸化されたLDLコレステロールだと考えられているのですが、実際の血液検査の現状では、そうした細かく分類された酸化型LDLコレステロールが検査されておらず、丸めの値としてのLDLコレステロール値として高いが良いとか悪いとかが話題となって混乱しているのです。

 血糖が高くなると上述のメイラード反応などによってLDLコレステロールも酸化され易くなっていると考えられますから、いずれにしても、グリセミック指数の高い炭水化物によるグリセミック負荷は動脈硬化誘発の危険が増すと言うことです。


 ストレスなどによって血圧を上げる物質はアドレナリンですが、まさに、アドレナリンは活性酸素を産生する生体内の代表です。

 つまり、ストレスの多い人がグリセミック指数の高い炭水化物を食べると動脈血管内では、糖が酸化されて、マスマス、動脈壁は動脈硬化を起こりやすくしていると判ります。

 糖尿病が心筋梗塞脳梗塞、腎不全、視力障害、下肢の切断など引き起こす動脈血管病といえる理由も理解できると思います。