「臨床喫茶学」のための「信天翁(アホウドリ)喫茶」・・14

  「臨床喫茶学」・・お互いが平和で心豊かになり健康で文化的な生活実践法を学ぶ・・14

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 「淡食麁茶」の今日的意味・・10・・世界の中の日本を知ろう・・7

 人間が生命現象、社会的活動を含めて生きて活動するためのエネルギー源となるのは、炭水化物、蛋白質、脂質をおおく含む食材を摂取することが大切であり、その中心となる炭水化物では、米、小麦、ジャガイモなどであり、蛋白質、脂質の動物性食材である牛肉、豚肉、鳥肉、魚介類、甲骨類などです。

 動物性の食材からは、加えて、人間の体内では造ることが出来ない必須アミノ酸、必須脂肪酸も摂取しなければなりません。

 また、植物性の食材からは、フィトケミカル(phytochemical)と言って、身体機能の維持や健康維持・病気予防に役立つような栄養素・化合物を摂取することが必要だと考えられています。

 植物性食材には、ビタミン類やミネラル類などのような必須栄養素に加えて、必須栄養素として摂取しなければ欠乏症状が起こるとは考えられていませんが、ポリフェノール、食物繊維などと身体機能の維持には大切な成分が含まれています。

 生きるための食材を、我が国の人々が世界の中でどのようなランクで食しているかを既に取り上げました。

 ここで、もう一度、一人当たり摂取量の世界ランキングのまとめますと概略は次のようです。


 炭水化物食材;
        米 29位、 小麦 109位、 ジャガイモ 83位、 砂糖 113位

   米を除いて我が国の炭水化物摂取量ランキングは高いと言えません。

   オリンピックで言えば、入賞ランキングにあるものはありません。


 蛋白質・脂質食材;
          牛肉 84位、 豚肉 41位、 鶏肉 43位、 
          魚介類  5位、 甲骨類  5位 

   魚介類、甲骨類の摂取量は、世界順位は高いが、陸上動物の食肉食材の摂取ランクは低く不充分といえます。
   

 フィトケミカル食材;
           野菜(トマト、イモ類、タマネギ、豆類を除く) 34位、 トマト 95位
           フルーツ 94位

   ファイトケミカル食材の摂取量もオリンピック入賞ラインにあるような摂取量が多いレベルとは言えない。

   我が国では、大豆は多く用いる国で、輸入大国として世界ランキングは日本は三位で416トンですが、一位の中国は3,315トンです。
   中国は、生産国としても世界四位〈日本は19位)であるにもかかわらず輸入大国なのです。

   我が国では、大豆は、味噌、醤油、豆腐、煮物などとの伝統的な料理としてのみならず、多様な料理食材となってはいますが、一人当たりの摂取量の世界ランキングは算定が複雑なのかで判りません。

 
 以上のような食材摂取の国際ランキングですが、摂取カロリーの順位は84位と、これまたオリンピック入賞ラインからは遠く、高い国際ランキングにあるとは言えません。

 つまり、我が国の食欲は、国際比較では上位にあるとは言えないのです。


 それでは、臨床喫茶学で実践すべき「淡食麁茶」は如何にすべきかを次回より検討しましょう。