信天翁喫茶記

 心のイケメンある自活力・・迫る単身社会・無縁社会と自活力・・ゆるやかにつながる心の絆・連帯がキー・・10

   ・・不安の時代の自活力を育む・・

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 我が国の憲法は、国民は健康〈健康とは、世界保健機関(WHO)によれば、身体的、精神的、心理的、社会的に良好な状態にあること)で文化的な生活をする権利を保障しているのです。

 問題のある人は、「生活弱者」として国は国民が健康で文化的な生活が出来るように務める義務があることになります。

 つまり、人は生まれながらに法の前に自由・平等、機会の均等、言論の自由の権利に基づく「価値観による選択の自由」が認められており、紛争の解決に武力・戦力は用いないとした文明的な基準と同様なレベルにあるのです。

 しかし、“ボロは着てても心は錦!!”などと歌われるように経済力だけが問題ではなく、人それぞれが思う「健康で文化的な生活」とはが「価値観による選択の自由」があり、思いや満足度は同じではありません。

 経済力や自活力に問題がある人は、生活者としての「弱者」となり、そうした人たちのために国は「弱者対策」を行なわなければならない責任・義務があるのです。

 既に紹介したようにノマドジー社会(山中直樹著「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」)では、単身・無縁社会にあって、経済力がなくとも自活力ある「健康で文化的な生活」があるのです。

 しかし、現実には「健康で文化的な生活」をしていないと思う人は少なくありません。


 今日、単身生活者や非正規労働者が増加して不安定な経済状況の人たちが生活弱者となっているのです。

 我が国での「社会的孤立者」の国際比較としての「家族以外の人」との交流のない人の割合は、日本は15%以上で、フランス8%、韓国8%以下、英国5%、ドイツ4%以下、アメリカ3%、オランダ2%と日本が一番多い状況にあります〈藤森克彦著「単身急増社会の衝撃」)。

 そして、日本の社会保障給付費は高い水準にはないのです。

 2005年度のOECDによる「社会支出」を対GDP費として比べると以下のようです。

 スエーデン30.1%、フランス29.4%、ドイツ27.1%、英国22.0%、日本19.1%、アメリカ16.3%であり、日本は主要国の中でアメリカに次いで低いレベルにあります。

 つまり、我が国は、国際的に観てもマダマダ、社会的弱者対策に努めなければならないと判ります。