信天翁喫茶記

心のイケメンある自活力・・迫る単身社会・無縁社会と自活力・・ゆるやかにつながる心の絆・連帯がキー・・・2

   ・・不安の時代の自活力を育む・・

   「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(http://www.sophyrich.com/)

 信天翁喫茶は、ゆるやかな心の絆・連帯をキーに、「自利利他円満でノマドジーな平和」を求めるのです。

 ノマドジー(nomadologie)とは、世界各地を移動し、絶えず外部や他者との関係を拡大しながら遊牧的な生き方をする概念です 《「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(http://www.sophyrich.com/)》.

21世紀は地球レベルの国際的ノマド遊牧民)社会になると指摘しているのは、フランスのジャック・アタリです{「21世紀の世界」作品社)。

 既に紹介しましたが、国家の力が弱まり、超国家による超紛争、超民主主義、超資本主義社会が出現して、多極的な秩序による国際的共通ルールや規制なき時代の人類が過ってないような人類や地球が破滅する危機の可能性がある時代となっているのです。


 そうした時代的背景にある状況で、我が国は、単身社会・無縁社会が進行し、少子高齢化社会となっているのです。

 日本の総人口は減少傾向にあり、65歳以上の人口は増加しています。

 しかし、15〜64歳の生産者層人口の低下傾向にある上に、15〜39歳の男女を対象とした調査で70万人に及ぶ引きこもり者と引きこもり傾向がある人が155万人いると予想されるのです。

 社会的には、結婚型家庭・家族は崩れ、終身雇用の崩壊に職場を介する社会や地域での従来型の共同体社会は希薄となっています。

 つまり、単身高齢者が増加して、社会的な絆の弱い社会的孤立者が増加しているのです。

 加えて、雇用、年金、医療・介護の社会保険制度の上でも弱者の人は少なくないのですが、その社会保険制度を支える人たちも元気がないのです。

 それでも、国家、地方や国民は、安易な補助金依存体質に慣れ親しんで国債などの公的借金を積み重ねており、GDPの200%にならんと一つ間違えばアメリカやギリシャ以上の危機的状況にあり、上述のセーフティーネットが何時破綻するかも知れないのです。


 以上のような国内外の状況であるにもかかわらず、我が国全体の多くの社会体質は幕末のような攘夷体質が変わっているとは言えないようなガラパゴス化が続いています(「ガラパゴス化する日本」吉川尚宏講談社現代新書)。

 NHKテレビ番組の「龍馬」でのシーン、長州と薩摩それぞれの人々が相手側への条件反射的、情緒的で思考停止した集団的反応は、現代も、その体質を引き継いでいるのです。

 龍馬のようにノマドジー思考ある自活力が求められているのです。

 国民は一人一人が変わることなく、国家・軍事力や政治に何かを支援して守ってもらえるとの他力的幻想を期待していると再び、アジア・太平洋戦争の敗戦後のような悲惨に直面する可能性が少なくないといえます。

 我が国の中世時代は自活力ある無縁、公界、楽の社会で、今日と異なるのは中央集権的な支配が弱かったことです。

 今や、閉鎖的・固定的な中央集権的国家は何時崩壊するか判らないと期待しないがよいのです。

 ノマドジーな支配したり支配されることのない平和でゆるやかな心の絆・連帯を大切にする自活力が支えとなります。

 そのためには、まず、わが身からの不必要を削っていくと何が大切かがハッキリします。

 つまりは、中世に芽生え発展した本来のワビ・サビの茶の湯信天翁喫茶がレトロモダンのキーとする「麁相の心」(正直で慎み深く、足らざるに満足し、閑雅・雅趣ある心)を持って自活力を育むことだと判ります。