信天翁喫茶記

  信天翁喫茶:鎮めの自活力・・「マッチ箱から飛び出せ!!」(芥川龍之介

    ・・不安の時代の自活力を育む・・

   「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(http://www.sophyrich.com/)


我が国の攘夷思考は幕末、アジア太平洋戦争前に加えて、現代は三回目の攘夷体質を迎えています。

 最近の読売新聞の“思潮”のタイトルが『世界から姿を消す日本人 リスクとらずに内向きに安住』と書かれています。

 最近の若者のハーバード大学の留学生も減少傾向にあることが話題となっています。

 しかし、“内向きの安住”は長くは続けておられません。

 グローバル化時代を向かえて、日本特異体質に、日本の国際社会に通用するスタンダード・基準が奪われています。

 既に紹介しました、吉川尚宏著「ガラパゴス化する日本」で指摘されているように例えば、携帯電話や電子マネーなどのモノやサービスが国際標準から外れて通用しなくなり、日本の国家や国民は国際社会からは孤立していく“鎖国状態”に精神的、社会的、政治的、ビジニス的にも突き進んでいます。
など
 最近話題のiPADでは、携帯電話とパソコン(通信と情報・映像、ゲーム)、電子書籍との融合する世界では、我が国がニッチの世界でリスクを犯さない体質が後れを取ったのだといえます。

 電子書籍や、音楽、ゲームの世界では、それぞれの既得権益に縛られて目先の利益を求めて、国際社会から遅れを取っています。

 環境対策として注目の太陽光発電、蓄電池、電気自動車などの世界でも、国際商戦で世界標準で破れる可能性を秘めています。

 今までのように、抜本的なブレークスルーの危険を避けて、マイナーな創意工夫を自慢するに熱心な体質は、国際社会からの人材や人々の参加に門戸を開き、攘夷的縮小体質を改めなければ、我が国は鎖国ガラパゴス化する道をすすむことになります。


 少子化が進み、国内の高校や大学などは定員割れに学生集めに生き残りをかけているにもかかわらず、相も変らぬ塾通いに親子が付き添い、若者は内向き思想にあります。

 今や、グロースカル(growthcal)な変化の時代に目が向いているとはいえません。

 教育界では、明治以来の我が国の教育が知識の記憶を優先した体質が続いています。

 入学試験では、記憶を競う体質が、相も変らぬ塾通いを競わせています。

 その送り迎えに、子供の自主性は奪われ、自活的考える力を奪い、受身的な勉学体質を助長しています。

 折角始まったユトリ教育も、姑息的な記憶的知識テストに捉われて、再び、言ってみれば、形骸化した知識中心教育に逆戻りさせています。

 時代の変転が早くなっている時代では、知識の記憶・蓄積優先を競うより、知識や記憶にない未経験なことに自らの創意工夫による解決力を育成するを優先、重んじた教育が求められているのです。

 明治以後の西欧文化の吸収に一生懸命な時代は、終わらせなければならないのです。

 
 サスガ、以前から音楽では幼児期から西欧に目が向き、最近のスポーツ界では若者は肌で感ずるのか、イチローのように野球は大リーグ、サッカーは西欧や南米、ゴルフやサッカー、テニスなどでもも欧米で活躍しなければやりがいを感じない人たちが増えています。

 音楽や絵画、映画、料理などのアート性などの判定基準が不明朗な世界では、国内での判定能力がないために、国際的なコンペティションで評価を受けることが手っ取り早くなっています。

 また、日本の人々や社会は、攘夷思考が強いワリには国際社会での評価を盲目的に受け入れる体質があります。

 トドノツマリは、既成概念や規制の堕落したような集団の権威体質から抜けて、自活的自己判断能力が乏しいからと言えます。

 我が国内にだけ通用するような『マッチ箱』から『飛び出す』して、グロースカルな価値観を重んじる目線が不安の時代の「鎮めの自活力」育成に不可欠なのです。