信天翁喫茶記

  「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(山中直樹著、http://www.sophyrich.com/);:今何故にか!!
    ・・不安の時代の生き方を学ぶ・・

   裏千家茶道は私の茶の湯を学ぶ基本

 私は、現在、月に二回の裏千家茶道(裏千家流茶道)の点前やその心の指導教授を受けています。

 私は何事であれ、レトロモダンの思考・志向、広がりを大切にします。
 現代や未来へ進展するためにはレトロ・懐古的歴史の検証が不可欠だと思うからです。

 そのために、歴史的事実と文化・文明の蓄積をシッカリと学ばなければならないと思います。
 学ぶ姿勢は、客観的事実を優先して、人の解釈にはあまり拘らないようにしています。
 医学、社会科学、政治経済にしろ、人の解釈には、事実誤認やその人やその背景にある集団や権力のご都合によって恣意性があることが少なくありません。

 取り分け、我が国にでは、我が国の特殊性を強調した、印象、情緒、“伝統”、“和”などを背景とした個人的思考・志向を排除した誘導が巧みに為されていることが多いからです。
 都合が悪くなれば、事実の隠蔽や集団暴力、ヒステリックな排除が為される危険体質があります。

 しかし、一方で、日本らしい真面目、繊細で文明的な文化が発展、継続してきました。
 茶の湯で言えば、ワビ・サビの文化として文明的な発展を遂げていると思います。
 その文明的なワビ・サビの茶の湯の基本はシッカリと学ばなければなりません。

 そこで、数あるワビ・サビの茶の湯にあって、何ゆえに裏千家流を学ぶのかとなります。
 それぞれの人がそれぞれの流派を選択すれば良いと思います。
 決して、裏千家流でなければならないではないのです。
 私が裏千家流を選ぶのは、次のような理由です。 
 
 ・点前が、単純にして美しい最小限の所作になっていること。
 ・私の希望に適うようなレトロな茶の湯文化を学ぶために適切な先生や指導者が周りに存在。
 ・ワビ・サビのレトロ文化の蓄積を自分流の自活力を発揮した消化吸収が出来る。
 
 前回述べましたが、陰陽カネワリを基本とするワビ・サビの茶の湯のレトロをシッカリと学ぶと鎮めの文化思考・志向による総合的生活文化として人の生き方文化として結実している世界を知ることが出来るのです。
 そして、現代にあっては、閉鎖的な流派・様式に拘るのではなく、喫茶・茶の湯文化のグローカル(地域性ある地球的視野)な生活・生き方文化をグロースカル(地球的視野の発展)な成長をする必要があります。

 レトロモダン的に言えば、レトロの蓄積は深く、レトロモダンの世界は広がりがあるのです。
 しかし、過去の蓄積からの自活的開放が求められます。 
 つまりは、鎮めの文化のワビ・サビが内包する生きている実感を純化する自活力を養うのです。