オタピー茶の湯文化は、レトロモダニズムのアートワールド・1

 オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・83

 俯瞰思考; 価値性の幻想; ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーとの世界を紛らかす・・41 

 私は、侘び・寂びの茶の湯は、偽りのない慎み深く奢らない心で高慢を戒め親切に人と交わり創意を尊ぶ「麁相」の心をキーワードとした日常茶飯の生活文化だと考えています(茶道古典全集、本朝茶人伝)。

 「直心」、「得心」、「作為・創意」を大切にする『レトロモダニズム(RetoroModernism)のアートワールド』があり、オタピー茶の湯文化が求めるものです。

 喫茶を介して、貴賎を越えた目線を必要条件に、人間味ある人と人との関係にあって、「信頼、絆、つながり、肌触りの人間関係」のコミュニケーション文化となっています。

 そして、岡倉天心(岡倉覚三)が「茶の本」(The Book of Tea)で格調高く述べているように、武力に訴えない平和な人間関係を愛する文化なのです。

 人間一人一人が自由と平等であるとの人権思想を唱えたことによって文明国となった国々に加えての、人々の殺戮からの解放を宣言する我が国による人類文明的貢献となるのです。

 日本の憲法が交戦権の放棄をしているのは、マサに、文明的な必然性があり、貢献だと言えます。


 我が国が大切とすべきは、人の殺す術と死ぬ術を教える武士道ではないのです。

 我が国では、今日、武士道を話題にすれば、何となく品格に適い、茶の湯、取り分け、茶道は、道楽に通ずると思われがちな御時勢となっています。

 この本来、人間的で平和な文化である茶道に対する認識不足は、茶道、茶の湯関係者に潜む習俗的過ちにあると私は思っています。

 昨今では、多くの人々の心は豊かさと余裕に乏しく、荒んでいると言えます。

 大澤真幸が指摘する「不可能性の時代」であり、平野啓一郎の「決壊」で描かれているように、直心と得心ある会話が困難となっており、人の心や人々との関係は不安と猜疑心に包まれて疑心暗鬼の相互不信に陥っています。

  フランソワーズ・サガン(F. Sagan)が、既に、1954年に18歳の若さで著した「悲しみよ今日は」で、「群れていても孤独」と記しているのですが、今日的な人間関係の象徴的な指摘をしています。

 今日では、未成年(adolescent)、スーパーフラット(superflat), ネオテニー(neoteny)、ラビッシュ(rubbish)などと呼ばれる精神科医斉藤環が指摘するような境界線上をさまようようなアートワールドが多くの人々の心情を打ち、共感が得られるような時代となっています(アーティストは境界線上で踊る、美術に何が起こったか 1992−2006、美術手帖、Yoshitomo Nara Drawing File, Little Boy The Arts of Japan's Exploding Subculture, ネオテニー・ジャパンー高橋コレクション)。

 そして、岡田斗司夫「オタクはすでに死んでいる」とあるように、オタク・モエ・ヤオイ文化にあっても、変転、変質が起こり、昨今ではカワイイ系の文化がもてはやされています。

 しかも、カワイイ系の若者文化では、レトロモダンのファッションが注目なのです。

 レトロに魅力を感じる感性があると判ります。

 現代の人々の心に込められ育まれている内面を理解し、何故かと考えてみる必要があります。

 夏目漱石漱石文明論集、私の個人主義)、姜尚中(悩む力)が指摘している「権力」、「金力」、「愛」のように、閉鎖的で従属性を内包する人間関係が陰に陽に支配する現世にあって、個人レベルのみならず、国、民族、宗教レベルにあっても、人間どうしの「信頼、絆、つながり、肌触りの人間関係」にとって、お互いが信じられない、人間不信と言える地球レベルの生活環境にあるのだと思います。


 そうした時代故に、オタピー茶の湯では、「麁相」の心を要とし、「直心」、「得心」ある会話に基づいた人間関係をベースとしながら、過去にシッカリと学び、古きに雁字搦めになることなく、「作為・創意」による創造性ある『レトロモダニズムのアートワールド』を求めた平和な日常茶飯の文化を求めるのです。

 私は、茶の湯文化が最も重んずべき、現代の人たちが忘れかけている「麁相」の心を、素直の心で過去に学び、得心を得て、古きと習俗的な因習に残る“道楽”体質の雁字搦めからの開放が求められているのだと思うのです。


 日常茶飯の生活文化としての形骸化と乖離状態を反省し、谷川徹三が指摘する、普遍性に通じている茶の湯文化への回帰です(日本人のこころ)。

 マサに、『レトロモダニズム』思考です。

 オタピー茶の湯としては、人類文明基準を育む茶の湯に、『レトロモダニズムのアートワールド』を考察したいと思います。


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