オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・80

 俯瞰思考; 価値性の幻想; ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーとの世界を紛らかす・・38

  レトロモダン(Retro Modern)及びネオテニーイズム(Neotenyism)の光と陰; 日本の混沌・・1


  今日、我が国の国際性ある文化の代表的思想は、レトロモダンとネオテニーイズムにあると私は思っています。

  レトロモダンな文化は、「過去に拘り、雁字搦めになることなく、古きに学び、創意、作意を専らとして大切とする」文化です。

  和歌・連歌を始めとして、能、生活文化の茶の湯を中心とした食事、建築などなどに加えて、今日、スポーツと呼ぶ柔道、剣道、相撲など、所謂、伝統文化と言えるものがあふれています。

  そうした日本文化の古きに学び、国際性ある先端文化的分野は少なくありません。


  ネオテニーイズム文化は、動物の領域で、性的には成熟していても、未成熟な幼生が残っている現象、幼形成熟状態を意味します。

  人類の文化的な意味として、幼児性を感じさせたり、未成熟さが残る文化的アート表現活動を意味します。

  ネオテニーイズムと言える文化も、我が国では、芸術と笑いを含めた文化的伝統があると思います。

  12世紀の絵巻物「鳥獣人物戯画」に始まる、今日、漫画、コミックス、アニメやキャラクターミニチュア文化、佐々木道誉織田信長に始まるバサラ的挙動も、ネオテニー的文化の伝統があると言えます。

  平野啓一郎作『決壊』に描かれているような人それぞれが、世代間の差があっても、ゴク、一般的で平穏な親子、家族、親族、学校や社会関係にあっても、個人個人にとっては、内面的な悩み、孤独感や社会的な疎外感状態の心理、精神状態にあると言えますが、成熟した人間像と言うよりは、幼児性の未熟さを感じさせる人たちが多く描かれています。

  つまりは、人間的成熟感の乏しい人たちが、閉塞感と人や社会に対する信頼感や絆に不信感に落居っている人たちとなっています。

  ネオトニー的絵画としては、最近の我が国では、国際的な評価を得ている美術家・奈良美智の女性や犬などに感じられます。

  また、新世紀エバンゲリオン、スカイ・クロラ宮崎駿のアニメ、北野武の映画作品にも、ネオトニーイズムが漂っていると思うのです。


  レトロモダン、ネオテニーイズムにしても、国際的で先端性あるグローカル文化としての光をあびている思想、芸術であると同時に、陰の社会的現象を背景としていると思います。

  人間による活動が、科学技術、政治・戦いや経済活動によって、地球レベルに深刻な影響を与えるほどとなり、人それぞれの人間への信頼性に不安となり、芸術では、アバンギャルドを越えた苦悩を与えていると言えます。

  そして、一人一人ではどうにもならなくなったような無力感に、何事も他に責任を転嫁する、言ってみれば、ディスティミア(Dysthymia)状態の精神状況に陥っている時代となっています。

  
  レトロモダンは、勘違いした権威的・高慢で閉鎖的な独善性の中で、社会的、公害的な迷惑な存在におちいっている人や組織は少なくありません。

  今日の伝統文化的な日本の発展を国際性あるレベルに高めるのを阻害している最大の原因ともいえます。

  我が国のみならず、国自体が、そうした状況に陥って、閉塞感、相互不信状況にあるとも言えます。


  ネオトニー的な人間的未成熟さが残っているために、平野啓一郎の『決壊』人間は少なくありません。

  我が国の政治家にあっても、最近の首相を投げ出した人たちを始めとして、国際感覚のなさのみならずレトロモダンの陰に加えて、未成熟さが漂っています。

  オリンピックに出場したプロ野球の監督、柔道やマラソンなど、ネオトニーさを感じずにはいられません。


  私は、レトロモダンとネオトニーイズムの思想的背景が、国際社会に光を発する文化として発信してほしいと願うのですが、もし、陰の体質が我が国に蔓延している啓蒙とならんことを願うものです。

  そこで、レトロモダンとネオトニーイズムの視点から、今日的な日本の混沌の光と陰を思考してみたいと思うのです。


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