オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・76

 俯瞰思考; 価値性の幻想; ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーとの世界を紛らかす・・34

 茶の湯夏目漱石・・1


 私のオタピー茶の湯の「こころ」には、夏目漱石著の『私の個人主義』(講談社学術文庫)を大切にしています。

 しかし、漱石は、「個人主義」に伴なう『淋しさ』を指摘しているのです。

 漱石は、「理非」がある「個人主義」による一種の淋しさを脱却するわけには行かなかったと言っています。

 私は、その潜む『淋しさ』脱却には、茶の湯の人間関係にキーが潜むと思ってきました。

 私のオタピー茶の湯では、人と人との在り様やコミュニケーションにあって、直心の信頼関係を必要条件としています。

 人と人との信頼、絆、肌ざわりを感ずる人間的で、理非ある個人主義の『淋しさ』を超えると感じてきました。


 漱石の長編小説『心』を書き上げた後の大正3年(1914年)に学習院の生徒たちに講演した「私の個人主義」は、人間関係を考える上で、今日的な課題を指摘しているのです。

 「自己本位」、「他人本位」、「個人主義」、「党派主義」を対比しながら、「個人主義」に伴なう、個人個人の自由が、他人の自由を妨害しないことを必要条件とした責任と義務を伴うことを強調しています。

 そこに「個人主義」と「利己主義」との基本的な相違があるのです。

 また、「他人本位」、「党派主義」を唱えながら、他人を権力や金力で支配する危険性を指摘しています。

 漱石は、「個人主義」が、党派心による徒党は組まず、権力や金力のために盲動しない「理非」がある主義だとしているのです。

 マサニ、今日的な課題を指摘しています。


 最近、私の尊敬する知性人・姜尚中教授によるNHKの教育テレビ番組;NHK知るを楽しむ 私のこだわり人物伝での「夏目漱石 悩む力」の再放送を観ました。

 『三四郎』での有名な言葉『ストレイ・シープ』について、まったく新しい言葉の意味を考えさせられました。

 そして、漱石の小説の解説を拝聴するにつけ、昔読んだ『それから』、『心』などを再読しようと思っています。

 漱石が、人間関係にあって、愛でもなく、金でもないといっていることを再認識しました。

 漱石が、晩年に到達していた「東洋味が加わった個人主義」について、理解したいと思いました。



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