オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・63

 俯瞰思考; 価値性の幻想; ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーの界を紛らかす・・21

  オタピー日常茶飯・・侘び・寂びの「こころ」・9・不完全性の美


 侘び、寂びは、茶の湯文化にあって、負の思想に基ずく美意識となっています。

 わが国の文化的美意識として、負の思想は、茶の湯の文化にある以前から、既に、わが国に根ざしていることは紹介してきたとおりです。

 前回、取り上げましたように、和歌の世界では、寂び・寂びの美意識は、平安末期から鎌倉初期の公家歌人藤原定家(1162年〜1241年)によって、編纂された勅撰集「新古今和歌集」の時代には歌われているのです。

 侘び・寂びの茶の湯の創生者・武野紹鷗が、和歌・連歌師であった師匠の三条西実隆から、藤原定家の「詠歌大概」の序巻を伝授されるほどだったのです。

 わが国の美意識が、冷え枯れる、素朴で、つつましい美意識による自然との共鳴を求めるのは、マサニ、侘び・寂びの「こころ」にあると言えます。

 自然は、作為をもった人為による造形のような完璧性ある直線性や円形性は、極めて、稀といえます。

 絵画的表現で言えば、丸、三角、四角の微妙にして、複雑な混合からなっており、完全性とは言い難い自然の造形となっているのです。


 中国伝来の曜変天目茶碗が、わが国の禅僧によって、天目山から持ち帰られ、今日まで伝わり、珍重がられているにもかかわらず、中国には残っていないのは、その美意識に対する価値観の違いにあるのだと私は考えます。

 中国では、例えば、青磁は、完璧なる造形と釉薬の不可欠なる完全性が、その価値観に求められたと思うのです。

 しかし、曜変による不完全性には、その価値観からすれば、失敗作と言え、わが国のような美意識の価値観を認識するには乏しいかったに相違ありません。

 その事実は、明の時代の染付けの大皿にあって、辺縁に釉薬の歪みがあり、ヒビの入った、言ってみれば、中国的価値観では失敗作を、わが国では珍重する美意識と通ずる、不完全性の美に価値観を認める認識と共通します。

 こうした、不完全性の美への価値観は、朝鮮由来の陶磁器評価と認識に、よりハッキリとあらわれていることは言うまでもありません。


 「侘び」、「寂び」の美意識は、時の移ろい、自然との共鳴した完全性を越えた不完全性と一回性の緊張と輝きを、日常茶飯のタワムレやワルサを込めた価値性の幻想をベースにしていると思うのです。

 私には、不完全性の間に、想像と期待を漂わせているを感じるのが、こころの豊かさとなるのです。

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