オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・59
俯瞰思考; 価値性の幻想; ハイカルチャー、ポップ、キッチュ、サブカルチャーの界を紛らかす・・17
オタピー日常茶飯・・侘び、寂びの「こころ」・5・負の思想と日本画
わが国の本格的な絵画作品としては、飛鳥時代の法隆寺に現存する、玉虫厨子の台座に描かれている仏教絵画です。
台座の左側に漆絵と密陀絵の技法を用いて描かれていると伝わる、異時同図の「捨身飼虎図」が、良く知られています。
線描と面、空間で描かれた、日本画の基本が、今日に伝わるのです。
また、異時同図は、鳥獣人物戯画を始めとする絵巻物に引き継がれた、今日の漫画、アニメの元祖と言えます。
日本画の日本画たる必要条件は、負の思想が生きているにあります。
二次元の平面に、線と面と空間に、異時同図と名づけられた、時間のファクターを組み込んでいます。
しかも、最小限の線と面、空間に、最小限の色彩を用いて描くのです。
線と面の描法に、俵屋宗達で知られる、たらし込みの技法も重要な意味を持ちます。
たらし込みの単純な技法によって、線とボカシ、グラディエーションの面と空間を描き出せるのです。
そして、必要不可欠の線描によって、面の空間に、結界の存在を意識させるのです。
線描とたらし込みには、「不可逆性の時間に対して、一回性の緊張と輝き、ワルサ」が求められるのです。
ここにも、負の思想が生きているのです。
私が日本画の代表であり、負の思想がイキイキとしている作品は、いずれも、桃山から江戸時代初期の長谷川等伯と宮本武蔵の水墨画です。
長谷川等伯の作品は、「松林図屏風」。
宮本武蔵作品は、「枯木鳴鵙図」。
負の思想と一回性の緊張と輝き、ワルサに満ち満ちた、マサニ、グローカル日本画です。
「一回性の緊張と輝き、ワルサ」は、負の思想に通じています。
しかし、赤瀬川原平が、現代の日本画が、一回性の緊張と輝き、ワルサを欠く、厚塗り合戦となってしまったことを嘆いていますが(『芸術原論』(岩波書店))、マサニ、日本画のグローカル性を忘れたのです。
二人に続いた、グローカル日本画家は、幕末の葛飾北斎だとなります。
わが国の絵画史の上で、空間の立体化の妙のみならず、玉虫厨子の「捨身飼虎図」以来の今日のアニメ、コミックやオタク・モエ文化を発展させた巨匠と言えます。
最小限の筆致で、超リアルとデホルメを描き出しています。
フォービィスム性も感じさせます。
『漫画』と言う文字を使用した人物は、北斎だとありました(松本零士・中日新聞・2008年2月7日)。
『北斎漫画』は、生きた必要不可欠な線描の名手による作品だとわかります。
秀でた「一回性の緊張と輝き、ワルサ漂う、負の思想」の具現者による線描です。
価値観の幻想を知る、ハイカルチャー、ポップ、キッチュ、サブカルチャーの界を紛らかした天才だと思います。
その独創性、創造性ゆえに、国際的評価が高いのです。
ピカソの作品;「アビニオンの女たち」、マチスの作品;「ダンス」を視ると、彼らは、『北斎漫画』を視て、研究していたのではないかと思えてなりません。
輝かしい日本画のグローカル性にもかかわらず、今日の日本画界は、取り分け、権威的な公募展を中心として、内向き閉鎖思考プラス習俗的自己愛の幻想体質が蔓延しており、職芸人が支配する意欲性に乏しいと感ぜられる残念な状況にあります。
惰性的なハイカルチャー的習俗にコモルのではなく、芸術の世界で何が起こっているかに「こころ」を開き、新たなるアートとしてのブレークを期待します。
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