オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・57

 俯瞰思考; 価値性の幻想; ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーの界を紛らかす・・15

 オタピー日常茶飯・・侘び,寂びの「こころ」・3・負の思想と日常性

 
  私は、今日に伝わる虎屋黒川の虎屋饅頭が大好きで、負の思想が漂う、最高の和菓子と思います。

 白地の皮と臙脂の餡の絶妙なる余分な味のないコクに加えて、削ぎ落とせるものは全て取り除いた、愛すべき、素朴で福与かな美しい形の饅頭です。

 既に取り上げました、パティシエ・辻口博啓の水アメによる創作は、負の思想がベースにあってこそと言えます。

 実家は、長谷川等伯と同郷で、和菓子屋さんだったのですから、歴史に残るようなお菓子を創生してもらいたいものです。

 
 わが国の日常茶飯にあって、負の思想が背景にあることは少なくありません。

 私は、携帯電話として、デザイナー・佐藤可士和デザインによるNHKドコモ携帯のN702iDを愛用しています。

 日本の国旗を思わせる日の丸色と白を基調とした余分なものを削ぎ落とした単純化した形のデザインが気に入っているからです。

 マサニ、負の思想による日本的デザインの携帯電話だと思います。

 その携帯電話を、プロゴルファー・宮里藍ちゃんが宣伝していたのも、また、気に入っています。

 
 わが国では、携帯を愛用する体質にあると思いますが、アメリカでは、IT機器として、携帯パソコンを好みます。

 つまりは、大きなものを好む思想に対して、日本は、負の思想たる、小さくする思想が背景にあると思います。

 アップルにリードされました、小型携帯音楽IT機器・ダウンロードして聴くiPodは、本来、日本が創生してリードすべきだった、日本の怠慢、失敗といえます。


 自動車では、小型化のリードをしているのは、日本的志向に適うものであることは言うまでもありません。

 今日の自動車業界を先導するのは、負の思想があればこそだと思います。

 
 侘び茶の元祖・村田珠光に続く茶人の巨匠・歌人でもある武野紹鷗は、曲げわっぱの建水を創案していますが、秋田のまげわっぱの職人が単純化した美しさを今日に伝えています。

 曲げわっぱによるマグカップは、お櫃、弁当箱に通ずる和の単純化さを漂わせています。


 平安の近衛天皇の時代から続く鍛冶屋で、刀や甲冑を製造していた明珍は、今日に続いていますが、火箸を造ります。

 その利休形火箸は、実に、利休らしい侘びの思想を漂わせたデザインを伝えています。

 その明珍火箸は、刀を打つ技術を駆逐して、余分なものはそぎ落とした火箸の形のままで四本を組み合わせて風鈴としています。

 私は、三組の明珍火箸の風鈴を掲げて、それぞれが発する異なった音色の響きに共鳴するこころに浸っています。

 その音色の澄んだ響きは、NHKテレビ番組『街道をゆく』のバックグランドミュージックに取り込まれ、その後も、音楽家に用いられ続けています。


 負の思想に基ずく日常茶飯が生きていることが判ります。

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