オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・55

 俯瞰思考;価値性の幻想; ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーの界を紛らかす・・13

 オタピー日常茶飯・・侘び・寂びの「こころ」・1


 日常茶飯の「こころ」の持ち様、在り様は、人それぞれの人となりの形成に大きな影響があると思います。

 日本人が、国内に育ち、海外に活躍の場を持った時、現地の人たちには何らかの日本的特長や印象を与えるようです。

 また、日本人が、海外の文化に取り組んだりする時、日本的特徴を組み込むなり、発揮しようとします。

 つまりは、日本的グローカル性があることを示唆しています。

 
 28歳の若さで、フーク・ド・モント賞に輝いた日本育ちのパティシエ・辻口博啓は、『群れていてはダメ』とフランスの18歳の若さで「悲しみよこんにちは」の名著を残したフランソワーズ サガンと同様の主旨の認識の境地を語っていました。

 剣豪・宮本武蔵や大リーガー・イチローを感じさせます。
 
 NHKテレビ番組に出演した時、次のような指摘をしていました。

 そのパティシエ・辻口は、グルテンを使わない菓子を無作為に作る「こころ」を大切にしていると言っていたのです。

 つまり、和菓子の素材を大切にしていることになります。

 そして、和三盆を用いたアメ菓子の美しい色彩と造形の作品を作る姿を披露していました。

 水アメに、私が日本画のたらし込み技法に通ずると感ずる加色混合と練りこみによる空気との触合いによる一瞬の色彩の輝きを感じて表現する美意識。

 そして、和菓子の世界に通ずる単純化と自然と共鳴する象徴的造形の美。

 赤瀬川原平の言う、「一回性の緊張と輝き」がありました。

 その日本的美と味によって、洋菓子の世界の栄誉ある賞に輝いたのです。

 しかし、その作為と無作為の境地の菓子制作にあたって、必要不可欠で、必要最小限の素材、制作過程と造形を求めているのです。

 日本の美を体得した職人芸 プラス アーティストとしての存在感を示すものでした。


 アメ菓子作品は、平安の雅の美しさを髣髴とさせる作品でした。


 不必要なものは、一切取り払わんとの「こころ」は、マサニ、侘びの境地に達するものと言えます。

 侘びの「こころ」は、「冷え枯れる」境地、「閉寂」の境地と言われます。

 『茶の本・The Book of Tea』(岩波文庫)を英語で著した岡倉天心、「不完全性の美」と記しています。

 『千利休 無言の前衛』(岩波新書)を著した赤瀬川原平は、侘びは「マイナス思考」であり、日本の美は、「一回性の緊張と輝き、ワルサ」にありと言っています

 私は、侘びの『こころ』は、岡倉天心赤瀬川原平の表現に感じます。

 「マイナス思考」は、西欧的な「正の思想」に対応した「負の思想」だと思います。

 「負の思想」による単純化に、「不完全の美と空」の「こころ」を感ずるのです。

 日本のグローカル文化には、「負の思想」があってこそと、私は考えます

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 (Googleでは、『オタピーラプソディー;『脳力』は『健康力』を・・5・・「健康力」の常識は変わっている・・4・・『メタボの罠ー「病人」のされる健康な人々』(大櫛陽一著、角川SSC新書〉』を話題とします)

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