オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・41

 オタピー茶の湯は日本のグローカル文化;ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーの界を紛らかす・・41


  会所の喫茶・茶の湯・・6・・足利義政・2


 義政は、38歳の若さで、東山に隠居して、東山山荘を築き、和漢古今の名品の蒐集に加えて、陳列、観賞に工夫を行ったと言えます。

 しかし、厭世と退隠的な思考にあったわけではなく、最後まで、貴族趣味を好み、55歳の若さで、昇天しています。

 銀閣は、北山文化金閣に対応する禅宗式住宅建築となっています。

 その対照として建てられた、住宅風の特色をもった東求堂は書院造りで、四畳半の付け書院と違い棚のある、同仁斎と名づけたれた部屋を東北隅には設けています。

 茶室の始まりとも言われますように、知己と集って、茶を点てながら楽しんでいたと思われます。

 闘茶の様式も、会所での猥雑さを持った遊芸性から、襖や障子で仕切られた部屋で、唐物蒐集趣味の唐物尽くし中心性は続いたとは言え、陳列法の工夫と観賞評価に熱心であり、精神性や厳粛さが重んじられるようにはなりました

 義政は、同朋の能阿弥の紹介で、村田珠光から茶の湯を学んだとありますが、草庵風の侘びた茶の湯とは、未だと言えますが、夢窓疎石西芳寺に憧れ、自然なものに「こころ」引かれる境地にはあったのです。

 義政の死後、戦国時代に突入していきました。

 戦乱は、新しい民衆の台頭となり、貴族文化は町民にも解放されることになり、和漢教学兼帯への貴族趣味への憧憬も起こりますが、文化の民衆化がすすむことにもなったのです。

 京都在住の文化人は、戦乱を避けるために、地方への流出をはかり、交流が進む契機となりました。

 狂雲の禅僧・一休宗純も、地方を転々としましたが、京を遠望できる山城・薪(京田辺)の酬恩庵に居して、侘び茶の元祖・村田珠光や能の金春禅竹連歌師・宗長などと集ったのです。

 喫茶・茶の湯が内包する戦争否定と平和文化復興への台頭も誘発されました。

 門前の茶売りは門前を離れて、一服一銭の茶売リにより、町に広がり、民衆の飲茶もさかんとなります。

 また、新興大名、上層町民台頭による文化の交流混合、民衆化となり、喫茶の様式も、土豪などによる淋汗茶の湯などと多様性を持つことになったのです。

 唐物趣味の会所の茶、禅院の茶礼、民衆の飲茶との交流・影響は騒然とした戦乱に明け暮れる生活にあって、自然な流れと言えます。

 そうした状況にあって、茶道具と言えば、唐物との既成概念に対して、伊勢物、備前物、信楽物などと、「価値観の異なる判断基準」により、和物の焼き物などへの美意識も認識され、発展することになります。

 「価値観による選択の自由』の「こころ」があるかどうかが、如何に大切かが分かります

 つまりは、会所の喫茶に加えて、『和漢の界を紛らかす』和物の評価、客前で点茶する主客同座、能や連歌の世界で求められた和の精神性を内包した新たな美意識、茶禅一味と村田珠光に始まると言われる、侘びの茶の湯の萌芽へと進展したのです

 その後、今日の喫茶・茶の湯は、元禄時代に始まる家元制による権威化、固定化、閉鎖性、習俗化などの混在した「茶道」を中心として普及している状況といえます。

 しかし、今や、多くの家は、床の間も消えた日常茶飯の生活環境となってしまいました。


 会所の喫茶は、夢窓疎石に始まる茶礼での台子飾りの導入と書院での唐物による茶の湯に集約できると思います。

 しかし、会所の喫茶・茶の湯は、義政を持って、その歴史の表舞台は、村田珠光に始まると言われる和物の導入と主客同座による台子の点前に引き継がれて、侘び・寂びの茶の湯に譲ることになりました。

 侘び・寂びの喫茶・茶の湯は、村田珠光、武野紹鷗、千利休へと引き継がれ、発展したとなります。

 山上宗二著・「山上宗二記」、利休死後百年の立花実山編・「南方録」に、会所から、侘び・寂びの喫茶・茶の湯の家元制出現前までの「まとめ」が成されていると思います。

 書院、台子は、喫茶・茶の湯として、今日まで続いていると言えますが、今後のわが国の住宅様式にあって、どうなるかが課題と言えます。

 禅院の茶礼、会所の喫茶・茶の湯、侘び・寂びの喫茶・茶の湯に続く、現代は、次なる創生・発展が求められている時代なのです。

 和漢の界の紛らかしは、完全性、対称性から、不完全性、非対称の美意識を生みました。

 オタピー茶の湯は、ハイカルチャー、ポップ、キッチュサブカルチャーの界を紛らかすことによる美意識追求となります。

 
 習俗的、内向き閉鎖性思考から開放されて、多様性、多層性ある日本のグローカル文化としての「こころ」が求められている時代だと思います

 「負の思想」を大切にして、『人の一生は、時間に対して、一回性の緊張と輝き』だとの日常茶飯の「こころ」を美意識として

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは、『メタボリックシンドロームは、酸化ストレス・慢性炎症・・15・・「酸化ストレス・慢性炎症」が動脈硬化性疾患の血管病変の基・・脂肪細胞・組織と酸化ストレス・慢性炎症・・9』を話題とします)

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 (Googleでは、『オタピーラプソディー;『脳力』は『健康力』を・・『健康力』の常識は変わっている・・4・・『メタボの罠ー「病人」にされる健康な人々』(大櫛陽一著、角川SSC新書)』を話題とします)

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