健康寿命&平和寿命は二足歩行&肉食・雑食がキー・・6・・共食共生のEcological Choice
縄文時代の共食共生のエコロジーに適う選択(Ecological Choice)・・2・・一万年以上続いた平和な縄文社会
私は一万五千年に及ぶような長きにわたり人間同士の殺戮、争いの痕跡、遺跡を残していない縄文社会が好きです。
世界に類を見ない平和な社会だったことを意味します。
日本列島が誇るべき文明的な歴史的事実だと思います。
最近出版されて話題となっているクリストファー ロイド著の「137億年の物語」に人類史として取り上げられていないのは重大な欠陥であり,わが国の情報発信力の無さが残念です。
日本列島あって、人類の歴史的痕跡は、二万年前ぐらいから始まっています。
氷河期にシベリアから日本列島周辺にマンモスなどを追かけて陸化した海峡を渡ってきており、細石刃と言われる鋭い刃の石器を残しています。
縄文人は磨製石斧を作っていました。
一万五千年前頃から温暖化が始まり、海面が上昇して大型哺乳類や旧石器時代人も絶滅したのではと考えられています。
後氷河期と言われる一万六千年前から一万年前には、日本列島に渡ってきたのが新石器時代人と呼ばれるシベリアのバイカル湖周辺の人類がアムール河でイトウなどの大型魚を、オホーツク海ではトドやセイウチなどの海獣を狩りながら日本海を経て日本列島に渡って来たと考えられています。
その他にも、気候が温暖化に向かった頃の八千年〜六千年前ごろには南方系の漁民たちが、五千年前の気候が寒冷化に向かうと北方系の狩猟民がわたってきています。
朝鮮半島からは出雲族と言われている族がわたってきたと考えられています。
つまりは、縄文土器に象徴される縄文時代は新石器時代の始まりであり、今日的に言えば多民族が混在していたことになります。
それにもかかわらず、同族同士のみならず多民族とも殺傷に及ぶ遺物、遺跡を残していないのです。
その間にあって、異なった民族同士が接触のない社会であったわけではありません。
縄文時代の特徴的な住居は、北は北海道から南は沖縄まで竪穴住居で共通しているのです。
また、縄文人の間での物流は驚くほど盛んだったのです。
国内的には、日本列島ではヒスイの原石は新潟県の姫川上流でしか見つかりません。
しかし、加工されたヒスイは全国各地に広まっていることが縄文住居跡から見つかっていることからわかります。
ヒスイ玉が日本列島のすみずみにまで流通していたことを示します。
縄文時代に伝わった中国が原産と言われて今日に伝わる食材植物はたくさんあります。
サトイモ(ミャンマーやインドのアッサム地方が起源)、ヤマイモ、コンニャクイモ、球根を毒抜きにして食べるヒガンバナ(曼珠沙華)やクズなどは縄文時代に日本列島に伝わったのです。
日本列島内の島とのみならず、大陸との流通が盛んだったことを示します。
人のみならづず物流がおこなわれていたことになります
驚くべきは、紡織技術の痕跡は四千年前の土器の圧痕の布目に見つかっており、四千六百年前に中国で発見された絹織物も伝わっていた可能性があると思いたくなるではありませんか。
五千〜四千年前には稲作が北九州や中国地方に伝わり、佐賀県唐津市の菜畑遺跡や福岡県の板付遺跡や岡山県総社市の南溝手遺跡などが見つかっています。
二千年前には青森県田舎館村の垂柳遺跡にまでも伝えられていたのです。
雑穀のアワやヒエは米の伝来以前には既に伝来していました。
鉄器は二千三百年前には伝わっており、放射線同位元素による検査で三千年前には伝わったと言われるぐらいです。
縄文社会が狩猟・採集民社会ではなく、すでに弥生時代と考えられていた水田稲作の農耕・鉄器文化が始まっていたことになり、大陸を含めた交流社会だったことを示しています。
私たちの想像をはるかに越えるほどに、縄文時代の日本列島は一万年以上にわたって列島内にとどまることなく大陸との交流社会であったにもかかわらず、一万年以上にわたり殺戮をともなうような諍い、戦いの痕跡、遺跡を残すことのない平和な社会だったことがわかります。
私たちは、どうして殺し合いのない平和な縄文社会が続いたかを考える必要があります。
現代社会のように当然の如くに殺戮をともなう紛争や戦争のない社会を築くために学ばねばならない日本列島の先祖が残した偉大な文明的な歴史だからです。
参考書:
1:「縄文人に学ぶ」上田篤、新潮新書
2:『知っておきたい「食」の日本史』宮崎正勝、角川ソフィヤ文庫
2:「日本人は何を食べてきたか」原田信男、角川ソフィヤ文庫
3;「日本食文化史」江原絢子ら、吉川弘文館
4:「日本の食文化史年表」江原絢子ら、吉川弘文館
5:「続食の体験文化史」森浩一、中公文庫
6:「四国・食べ物民俗学」近藤日出男、アトラス出版
7:「137億年の物語」クリストファー ロイド著、野中香方子訳、文藝春秋
「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(山中直樹著、アマゾン、Dr.BEAUT・ソフィーリッチなどのネットで販売中。 Kindleの電子書籍としても販売しています)
私が著した本「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」に続いて、私の近著で「ワンピース」のシーンやキャラクターがしばしば出 てくる「Dr.ビュート流健康寿命&平和寿命を延ばすガイド本」が、Dr.BEAUT・ソフィーリッチやアマゾンのネット書籍販売とKindle電子版として出版、発売しています。
お買い上げの上、ぜひとも愛用書としてください。
健康寿命&平和寿命を理解、実践するための、百科事典として実践法としても末永く座右の書、電子版本とあります。