頤医の一言・・10
「ワンピース・ONEPIECE」・インぺルダウン編; ハンニャバルと黒ひげの対決
ハンニャバルは、極悪犯を収容する海底監獄の副所長。
黒ひげは、大海賊である四皇になる悪党。
海底監獄で黒ひげがハンニャバルと賊の頂点グル―プである四皇ではまだないころに対峙した時の会話の一部。
出世主義のハンニャバルは、今日の社会でもよく見られる俗物タイプ。
言うこととやることに矛盾がある。
つまり、社会正義はとなえるが、出世のためには自らの心はあざむいているタイプだ。
黒ひげは悪党の極悪海賊で、あらゆる悪事を働きながら決してあきらめない未来を目指して時々、素晴らしいことを言う。
悪党であっても、哲学的で唱える〝正義"は以外にも大切なことを言う。
海底監獄でハンニャバルと海賊・黒ひげが対峙した場面でのやり取りがすばらしい!
次のようだ。
ハンニャバルが立場上の社会正義を唱える。
「か弱き人々にご安心いただくために凶悪な犯罪者を閉じ込めておくここは地獄の大砦!
それが破れちゃこの世は恐怖の連続じゃろが!」
黒ひげがそれに対して。
「止めときな!
正義だ悪だ、口にするのはこの世のどちらを探しても答えはねーだろー!」
ハンニャバル
「きれいごとをぬかすな!
貴様らが海へ出て存在するだけで庶民は愛するものを失う恐怖で夜も眠れない!」
ハンニャバルは、立場の上からの〝正義″を唱えてはいるが日頃の言動は自分のことしか考えていない。
一方の黒ひげは目的を持って強くなるためには、仲間を欺き殺すことも平気だ!
しかし、海賊時代は終わったと海賊たちが言っていても、〝海賊の夢は終わらない″とルフィに言う場面もある。
海賊王を目指すルフィが他の海賊が絶望的なことを言っているのでガッカリしていたが、黒ひげが言ったことに元気づいた。
ルフィと黒ひげは海賊と言っても手段などで大きな相違があるが、黒ひげは極悪海賊でも目指すものへは深いところで一致している。
二人とも海賊王を目指しているから将来には雌雄を決する運命にある。
「ワンピース」では、「正義」とはがいろいろな立場から唱えられる。
世界レベル、国レベル、地域レベル、集団レベル、個人レベルと今日に通ずる場面がしばしば出てくる。
その「正義とは」は、現実の国内外で起こっていることであり、そこに「ワンピース」の面白さがある。
現代も続いているが、「立場による表面的な正義」を権力者が唱えるところと民衆の反応にはリアルさがある。
しかし、欺かれるように誘導された民衆がダマされたと気づいた時の怖さを権力者は忘れてはならない。
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