頤醫のグローカルカルチャー志向・・3

 「90億人の食」(NATIONAL GEOGRAPHIC 90億人の食 地球と食材の未来)から・・3・・グローカルな自分流の食スタイルを!

 地球レベルの食材や食スタイルの未来は食料の生産法、食材や料理法の地域性と国際性、食べ方は家庭内や血縁・地縁者たちが手料理をしながらの食か外食産業に依存をした食を主とするかが大きな問題となる。

 食の生産はNATIONAL GEOGRAPHIC(5月号)で、先ずは、最初に取り上げられたように(1)アメリカ大陸のように巨大な農地スケールで生産する農耕、(2)わが国やアフリカ大陸のような小規模農耕、(3)巨大な牧畜や根こそぎ漁法(4)ハウスや養殖、(5)巨大な施設による魚類の内陸での養殖、(6)遺伝子技術を駆逐した農耕などが展開されされようとしている。
 一方で、農耕や養殖にあって人は関わるが、木村秋則による如くのリンゴの(1)自然栽培(「リンゴが教えてくれたこと」)や(2)無農薬and/or無化学肥料による有機栽培、魚類の養殖ではスペイン南部でのDan Barber(「How I tell in love with fishes」TED2010 )が話題とした「環境に優しいVeta La PalmaにおけるNew Conception of BioFarm」のように魚の養殖を餌は与えずに自然環境の恵みと飛来する鳥などとの食物連鎖でバランスする共存共栄によって環境汚染を誘発しないような自然に近い養殖などが期待される。

 社会や生活環境の変化に伴う工場生産の食品やレディメイドの食材の便利な店が身近となって、人々の食べ方が大きな影響を受けています。
 グローバルな食材の生産、保存、輸送法によって世界中を動き回って生産調合や調理をされた食材や食品が行き交うようになって食品産業としての発展と流通が発達している。
 そうして食品生産の産業構造の激変に伴い、長い間の食習慣だった家庭内料理やご近所同士の手料理の食スタイルが衰退している。
 近年は工場生産されるレディメイドの食材料理を主とした食や外食に依存する食生活が発展している。
 更には、宅配されるレディメイドの食スタイルもますます盛んになりつつある。
 つまりは、家庭内では料理器具や油を使ったり魚をさばくような料理とは無縁な食生活スタイルが珍しくない。

 そうしたレディメイド食は、食材はどこでどのように生産され、レディエイド食品は原産地のみならず、いずこの国や地域に転送されて作られ、消費者たちの手許にあるのかが判らなくなっている。
 言ってみれば、多国籍を流転して食材店や料理店で販売されている。
 加えて、食品生産技術の進歩は日進月歩で、しょうゆ、マヨネーズ、フレッシュ、マーガリンと言っても、わが国に伝統的だった禅寺などの「もどき」とは別の意味の“もどき”食品を生み出している。
 食品や外食店の低価額化が可能となっている理由だ。
 表示をする必要のないような工夫がなされ巧みな表示をする術が駆逐されている。
 “しょうゆ”もどきは大豆、小麦などは用いられず、“マヨネーズ”もどきはたまご、油は使われずに、“フレッシュ”もどきは牛乳は関係なく製造される。
 マーガリは牛乳からではなく、安いパーム油などを材料にして製造される。
 ハンバーグと言っても牛肉や豚とは関係なく作られ、すしで言えばネギトロはマグロと関係なく、エンガワもひらめとは無関係な魚が用いられる“もどき”が氾濫する
 ソーセージ、ベーコンやハムの食品添加物を駆逐して“もどき”はどんどん発達している。
 カレーライスと思っていても“もどき”が作られている。
 100%ジュースや野菜と言っても、本当に100%だったらスムジーだと言えるから自分で作ってみればすぐ判る
 食物繊維は除かれ、合成のビタミンCが加えられている
 野菜や果物をレディメイド食品で宣伝されているようには都合よくはいかない。

 こうした食品添加物や食材の化学成分を駆逐した食品や食材が氾濫しており、外食産業やレディメードされた“料理”や惣菜は食品科学工業の進歩によって、ますます、市場を占拠している
 最近出版された安倍司著「食品の裏側2 事態編」や若南清貴著「じつは怖い外食 サラリーマンランチ・ファーミリー 外食に潜む25の危険」などは過剰で刺激的、一面的ではなく書かれており、食品生産の実態を知る本として良い。
 また、食材や食品の過剰な栄養や健康効果を警告する高橋久仁子著「フードファディズム メディヤに惑わされない食生活」は読むと大変に役立つ本だ。

 そうして社会や産業構造、生活環境の変化に伴って、生きるために不可欠である食をめぐる環境は激変しており、グローバルな「90億人の食」をどうするか、自分たちの日常的な食をどうするかは切迫した問題なのだ。
 頤醫としては、グローカルな食スタイルを如何様に自分たちの日常の食生活に取り込むかが重要だと言いたい
 そのためのグローカルな地球レベルの考察が大切であり、グローカルな思考が不可欠だ。
 話は先走るも、地球的なレベルでノマドたちが世界中から集まり住みたくなる地域であるかが重要となる。  


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